鮮明に覚えている、あの暗闇と
メタルのオペ室での出来事
私が未来を歩くことさえ遮るような強い力で
私の肉体はえぐられた
堅くて痛い台の上で
半裸にされた私の肉体は
実験台のように幾人にも眺められ
羞恥の限界を超えた行為によって乱された
金属が私の柔らかい肉体を
生きている子宮をひらき
暖かい壁を破る
かきだされる命は
そこで機械音とともに終わらされる
捨て去られたのだろうか
私の赤ちゃん
泣いてはいないだろうか
この世のどこかで
ごめんね、ごめんね
私の肌についた傷より
私のいのちを傷つけられた傷が
胸の中に黒く拡がっている
それがいかにも誰かの所為ならばやり過ごせよう
嗚呼
嗚呼
この日の曇天の空は忘れまい
星が降ろうが
私の心臓を打つ矢にしか見えない
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