2016年9月28日水曜日

果実

こんな漆黒の闇に雨がふると
私の体が汚されたあの夜を思い出す
どうしてわたしがいけないの
どうしてわたしを置いていくの
わたしは悪いことをしましたか…

またまた土砂降りの雨に身をよじる
あのひとがふれたみたいな
指先に吐息が宿るようで
私の肌に体温をよみがえらせたひと、
また朝に見失うから

予定調和の彼との会話もセックスも
雑誌に載せられた記事のよう
明日の太陽にすべてかき消され残らない
発情のからだをもてあまし
現実世界に居場所を失う
そのくりかえし

離れるのはどんなとき?わたしたち
ゆるされるのはいつなの、神様
人しかいない、この社会
その中で揺さぶられおちたらもうオワリ?
丁寧にとかれた髪も
今では湿気にうねってしまった


2016年9月7日水曜日

愛の終わり

すべてがすべて
ながれて今
私には孤独と自分のお部屋があります

貴方の声すら昼間のネオン街にさらわれた
私はたったひとりで
今を愛し
ここに呼吸している

あれは秋風
季節がやってくると
この胸はうるおいを生みだすの
人恋しさに似た

同じ傷と
同じいたみで愛と呼んでいたつながりを
紐解いて
あなたもわたしも
雨の中歩き出す