2016年6月6日月曜日

この世で一番の別れ

華々しい花火
子宮の壁を破る
私の片目をもぎ取るほど
心は消耗した
痛みとは
必ずしも
痛いだけではないと知った


剥がされた
潤いは
眼球の潤いは
愛に違いなかった

愛に巻かれた様は
蜜をまとう白玉団子のようで
眼球は
あくまでも肉体の一部である眼球は
鍋に落とされ
固まる菓子とは違い

体の中を引っ張り
しがみつき
離されようとした瞬間にそれを拒み
ごめんなさい
子よ、ごめんなさい


私の未来まで見ていた眼球は
悲しみに染まる間もなく
真っ暗な闇に葬られました
何かを感じ、る前に
世を奪われました

私が奪いました

世の中で、大人たちが
出した答に基づき執行されました
整えた
日程、金銭、人材たちよ
赤子は強く存在するばかりで
余儀なく殺されました
この世を見ぬまま
ただ視界を奪われました

私たちが
大人が
責任者たる我々が奪いました
大切な「いのち」を

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