初詣に行った折には
雪がちらつき
降りてきた雪の粉は
髪に染みたまま
今日の一人見やる
アスファルトを照らしている
いとも容易く
破られてしまった約束は
今日の限りなく広がる空に
行き場なく咲いている
大切な誓いを失って
濡れた髪が
風に任せ
揺れるのを止められず
道路にひろがる無機質な光でさえ
生の悦びを
呆気なく感じるように
受け止めてしまう
握りしめた手のひらを開くように
幼き涙の結晶は
今、太陽のもとで
解けて消えた
からっぽの胸に
容赦無く入り込む都会の昼は
私を大人に変えてゆく