2016年6月24日金曜日

食事前のトイレ

ああもうこれで逃げられない
父のいる戦場
食卓へとつかなければならない

尿意というのは
いつまでも
どこで終えるかなんて
普段は意識もしないからわからないけど
できるならこのトイレから出たくないけれど
数分のうち
できれば一二分で出なければならないわたしは
無理やりこれで終わり、にするため

なるべく緊張をとき(緊張していて食卓に戻ったのち尿意を感じることは
食事中に席を立つことは許されないために絶対にできないこと)

おしりをかいてみたり(おしり側に触ると尿が出そうになるところがある)

最後、って人体に最後なんてないのはわかっているけれどなるべく最後まで出るまで
最後のけじめとして
お腹を3回叩いて尿を出す

3回になったのは
昔どこかで日本人は3が好きとか3が落ち着くとか聞いたし
そうこうしているうちに時間が経ち
ああ待たせては悪い
家の食卓では母がまっている
家族皆の食事が時間通り始まり終われと待ち構えている
しかしこれが私の編み出したトイレの一番短いバージョンなのだ

昔は祖母に教えてもらった除霊の仕方
それは呪文だとか長いので
だんだんげっぷが出てきたり体に異常をきたすので
最後の左、右、左の順で肩に息を吹きかけるおはらいだけをやっている

あとはふた粒、み粒のむ
カロリーを抑える錠剤
それは健康食品なのだけれどばれないようにいつもポケットにいれて
(だから服には必ずポケットがいる)
ポケットの中に小さな口つきのビニルを入れて
その中に錠剤を入れてポケットが膨らまないように注意して
その準備を食事前にうっかり忘れたことなんて一度もなかった

外食の際はトイレで
トイレの水は手洗いの水さえ汚いのに
その汚さよりカロリーを摂るのが怖くて
その水を手ですくってのんだ
まさか飲食代を払ってくれる
親の前でお店の水で飲むわけにもいかずだから外食時は
食べる前に錠剤を飲むのが苦痛だった

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