2014年2月5日水曜日

帰省

あの頃の街が
忘れられないと思うのは
この街に
私ひとりだけか

旧友に会ったとして
また一からやり直すのも
面倒だと
街をふらふら
ひとり歩き

駅の出口に
大きな木があって
今頃は実がなっている
この街を捨てられない
あの木は何を見てきたか

木陰によりそい
夕暮れをまつ
私は誰に会いたかったのだろう

街も知らぬ間に
歳をとっていた

また孤独になってしまった

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