2014年4月7日月曜日

どしゃ降りのあと
今年も見ぬまま
桜は終わってしまったかと、思いつつ
近くの公園に足を運ぶ

頭の上の桜の木の枝から
落ちてくるのは
誰の雫だろうか

透明な雫は
私の顔の前で
いつも醜い色に変わる

ひらひら
落ちてくる花びらが
薄桃色の桜の花びらだった時
私たちは
ふと春に救われる
けれど

ひらひら
今年の夜桜の下で
見えていたのは
色のない空と欠けたままの月

夜の匂い
雨の後
群青色の苦い風の味だった

帰り道
人に踏まれ
アスファルトにこびりついた
桜の花びらを見た

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