2013年5月4日土曜日

蜜をからめあげ
窓の外では若葉が青々と
鬱蒼と
森のように茂り
形なきものに名を与え
重く垂れさがるのは干し柿

縁側の昼過ぎ
並ぶ車両と駆け抜ける音が
静かな部屋に
斜めにかけたカーテンの隙間より
入ってくる

散らかりすぎた
痛みも
あの暑さよりは、かなしくて
切った糸の先に
温めあったことなど忘れた
そういう私が、見える

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