tag:blogger.com,1999:blog-90910950583592478772024-02-09T03:47:18.049+09:00みんな泣いている赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.comBlogger47125tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-67135776900476575152020-01-31T18:29:00.003+09:002020-01-31T18:29:09.402+09:00二人の孤独もう一度、この世のロマンを信じられるような気も<br />
あなたの態度を<br />
瞳、ことば、しぐさを見ていたら<br />
憂鬱な日々が少し<br />
すこしでもきみの指先に私の未来があるのなら<br />
生を少し先に延ばしてみようと想うよ<br />
どこか欠けているまま<br />
きみは私を見つめることはないけれど<br />
わたし、少しその未来に期待してみたいんだ<br />
そっとその未来に寄り添うように<br />
<br />
ゆれて、ゆれて<br />
もっとふるいをかけて<br />
いろんなものを落としても本来が残るように<br />
私あなたが好きよと追いかけるうちに蔑ろにされてるほっぺたに突き刺す棘<br />
そっと除けるあなたのことを愛したっていいよね<br />
もう金輪際裏切ることはないでしょう<br />
こうして日曜の休日を海辺でつぶしていることもない<br />
せっかく、せめてものこの気持ちを<br />
深くうねって、波しぶきがさらうくらいに<br />
求め、うねり、どこにもない体を探しては手探りで闇に触れぬよう必死で、必死で<br />
浅はかなのよすべての行為が<br />
私の奥はいつも首をひねり一人ぼっち<br />
どこかで誰かに会うけれど、私は一人ぼっち<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-86465223007119804172020-01-31T18:27:00.002+09:002020-01-31T18:27:59.619+09:00惰性この世界に楽しいこともたくさんあるのだろう。楽しめる心構え、というか、楽しめる自分の在り方みたいなものがあって、それが人並だと虚しさも感じずにレクリエーションが楽しめるのであろうが、あいにく私のそのモチベーションがあがるような、自分の欲望に少しでもかぶっているような何かが見つけられなくて、美味しくない、だから。そんな大勢を楽しませるマシンや日常のスピードに乗れないのであって、中身空っぽの笑みを浮かべ、どんどん消費される自分など見たくないから。埋まらないのだもの、居る意味がないし交わる時間が勿体ない。私を普通でない世界へ連れてって。自分を大衆とマッチングすることに疲れたから。私はもう私にマッチングして<br />
<br />
出会わなければよかった。<br />
浅いあなたの笑顔と。<br />
私は私でよかった。私の感覚でよかった。見たくない光は伏せておいてよかった。そんな角度もう求めていないのだから。<br />
中途半端に媚びた私の姿なんか、見ない方がよかった。繕うなんてせずによかった。<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-56441186679467428822020-01-31T18:26:00.004+09:002020-01-31T18:26:57.864+09:00結婚。あなたがいる、という事実から目を背け続けた。<br />
私はあなたを愛せるか、それをじっとずっと考えていた。<br />
私の演技も見破れないあなた。私の生き様を理解しないあなた。<br />
私の本心を知りもしないで、自分の本心を押し付けもしてこないあなた。あきらめるあなた、ずっと愛しているというあなた。<br />
泣かないことが強さだと思っているあなた。<br />
もたれかかられているような、自分の寛容さにうぬぼれているような、<br />
何一つ交わっていないのに年月だけで重ね続けるあなた、もう疲れ果てた。私のすべてを放置して、愛していると言っているあなた。<br />
あなたはさぼっている。<br />
<br />
私はもう疲れ果てたのだ。<br />
この言葉だけ愛し愛されているという関係の中に、日常を費やしていることが、飼われている猫よりも疲れたのだ。<br />
私の人生、というよりは私のふるまいにすべてをゆだねるあなたに疲れたのだ。<br />
いてもいなくてもいい亡霊と過ごすことが世間的に良い「結婚している」のならば、<br />
私は社会なんてとっくに捨てた世捨て者なのだから、まったくそんな存在は架空なので無視していいいのだ。<br />
私はどこにいるのだろうか。<br />
私は今、何と暮らしているのだろうか。<br />
<br />
結婚も離婚もしていない、ただの流浪の旅人。<br />
私は虚像をなんとなく理解して撫ぜている。<br />
本体はそんなところにはない、この曇り空と同じ、<br />
私の心はいつもどんよりと曇っていて、人々の知らぬところでイキイキと感情をもって生きている不思議。<br />
歌の中。言葉の中。<br />
私は音も言葉もなければ、私自体が存在しない。<br />
見守られるのは太陽だけでいい、神だけでいい、私だけでいい。<br />
よく空気のような存在だとかいうけれど、そんなものは私は要らないのだ、空気でいいのだ。<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-52861905015909207052020-01-31T18:25:00.002+09:002020-01-31T18:25:19.142+09:00tegami「私は貴方が好きだ。あなたは私をこんなにも苦しめた、いや私は苦しんだ。だからこの年月こそがあなたへの愛だったと思うのだ。」<br />
私は思えば過去、愛を待ち、来なくて泣いたり、<br />
愛されていないことにいじけたりしてきた。<br />
このように愛を拒絶したり、試したり、演じてかわしたりもしてきた。<br />
愛されることをコントロールしようとしていたのだ。<br />
<br />
しかし今でもマグマのように夢に見て、いないあの人に執着していたり、<br />
自分から正義、現実的な判断、主義によって切っておいて激しく後悔したのは、「愛せない」。<br />
ただその事のみだ。<br />
私を苦しめるのは、愛したかったのに愛せなかったということなのだ。<br />
<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-61261059425696119612020-01-31T18:23:00.002+09:002020-01-31T18:23:41.953+09:00inakaうつろいゆく日々ただありて<br />
俗世間の煩わしい会合、日々あり<br />
皆暇を持て余し<br />
余計なことに首を突っ込んで騒ぎ立て<br />
身は守り、意見を言うだけで<br />
自己存在証明の繰り返し<br />
<br />
隣近所、見張られているかのごとく<br />
身を狭めて飯をかきこむ<br />
壁に耳あり障子に目あり<br />
いやはや自業自得、因果応報って<br />
<br />
何もしていない猫が<br />
スーパーの駐車場、飼いならされ<br />
人間みたく怠けてく<br />
<br />
道端を歩けば、痴呆老人の鋭い目つき<br />
孤独の館は草で生い茂り<br />
説法と落語<br />
財産分与の問題を待っている<br />
夕焼けの鐘、鳴り響いたらおいとま<br />
<br />
世間は大変だったけど<br />
自分の家は何もなく平和。確認しながら<br />
疲れた亭主と隣り合っておねんね、<br />
「セックスレスになってからが本物の夫婦」<br />
テレビ番組のことば言い聞かせて目を閉じる<br />
灰色にけぶる朝がくるまで<br />
<br />
奇妙で奇怪なアパートの一室<br />
曇り空に朝日が昇る<br />
医者に言われたように早朝ウォ―キング<br />
失くした子のこと振り返る間もなく<br />
<br />
自分かわいさ<br />
皆退屈すぎてちょっとしたドラマと<br />
ちょっとした刺激をさがしてる<br />
「安全なスリルを」<br />
<br />
形だけ人とつながって<br />
余分なお荷物持たされないように<br />
自分の愚痴だげほろっとこぼす<br />
見知らぬ人にもそっと擦り付ける<br />
コートをブラッシングするように<br />
すすを払い家では一人きりの無の時間を<br />
<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-84438272233710404742017-09-16T16:34:00.003+09:002017-09-16T16:34:13.369+09:00はじめてはじまりはどんなに光でも<br />
わたしを女にしていくあなたが<br />
確信犯ではないとしても<br />
手と手を触れたら<br />
そこからは流れるところまで流れるものよ<br />
<br />
いくら平等だからとか<br />
新しい価値観を共有したところで<br />
ほしがり<br />
求めて<br />
心なんて抑えられないものよ<br />
何もかも忘れ<br />
空にあなたを描き全て捧げそうで<br />
<br />
つながる星空<br />
騒ぐ夜風<br />
あたたかい呼吸<br />
日常を変える強い気持ち<br />
やわらかさへ導かれることば<br />
<br />
追う影はまだいて光るから<br />
わたしを照らしているから<br />
待って、おいていかないで<br />
1つずつ優しく教えて、ひらいて<br />
<br />
わたしのゆれる衣服を剥いで<br />
ただのわたしに<br />
ただの女に<br />
ただの大地へと連れて行って<br />
<br />
本心はいつまで言わない?<br />
次第に壊れゆく<br />
ふたりの安心、安全、保証は時の流れ?<br />
今ならまた違うだとか<br />
たくさんの「つもり」が<br />
曇り空に怪しいわ<br />
条件なんて吹き飛んでしまう<br />
もし真実ならなおさら<br />
<br />
情熱は終わりなどしないのよ<br />
赤い糸で結ばれた<br />
運命の人なんだもの、、、<br />
<br />
あなたに会いたくて、会いたくて<br />
願った奇跡の今に<br />
あなたを全て欲しいよ<br />
あなたは全てをもらってよ<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-29143901876921350112017-07-26T01:12:00.003+09:002017-07-26T01:12:30.340+09:00渚旅鴉<br />
わたしの尾を引いて<br />
何度でも口ずさむ<br />
恐れてる自分の姿<br />
<br />
我、つぶやきに<br />
嘆きに<br />
空想を重ねて<br />
あの丘が知りたくなる<br />
<br />
決して曲げない<br />
体の線はそのままに<br />
奥底が揺れるあの地へ<br />
亡きものにしないで<br />
<br />
揺れながらも生きられるの<br />
<br />
愛は離さなくていいの<br />
陸橋と風が吹くあの場面から<br />
剥がれ割れてしまうまで赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-63133728096678692612017-02-23T03:28:00.001+09:002017-02-23T03:28:14.184+09:00REALわたしは空の下に<br />
大地の上に<br />
生きている人間です<br />
この大陸<br />
この言葉<br />
街の風<br />
時代の色にいくらか染められ<br />
生きている人間です<br />
自らを知らず<br />
縛られる想いに自由を求め<br />
自らを知らず<br />
嫉妬に狂い道を外し<br />
自らを知らず<br />
流行に乗っては疲れ果て<br />
自らを知らず<br />
傷が積もって人の傷を見て見ぬ振り<br />
<br />
太陽<br />
父よ、神様よ、<br />
どうかさまよう私たちを<br />
荒れ狂う雑踏を<br />
神の力でもう一度<br />
穏やかな光に包んでください<br />
ただ無垢に生まれてくる子供のように<br />
もう一度、光と勇気を与えてください。<br />
<br />
<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-50183650500114620222016-09-28T20:59:00.001+09:002016-09-28T20:59:58.867+09:00果実こんな漆黒の闇に雨がふると<br />
私の体が汚されたあの夜を思い出す<br />
どうしてわたしがいけないの<br />
どうしてわたしを置いていくの<br />
わたしは悪いことをしましたか…<br />
<br />
またまた土砂降りの雨に身をよじる<br />
あのひとがふれたみたいな<br />
指先に吐息が宿るようで<br />
私の肌に体温をよみがえらせたひと、<br />
また朝に見失うから<br />
<br />
予定調和の彼との会話もセックスも<br />
雑誌に載せられた記事のよう<br />
明日の太陽にすべてかき消され残らない<br />
発情のからだをもてあまし<br />
現実世界に居場所を失う<br />
そのくりかえし<br />
<br />
離れるのはどんなとき?わたしたち<br />
ゆるされるのはいつなの、神様<br />
人しかいない、この社会<br />
その中で揺さぶられおちたらもうオワリ?<br />
丁寧にとかれた髪も<br />
今では湿気にうねってしまった<br />
<br />
<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-60411562135979992852016-09-07T19:33:00.002+09:002016-09-07T19:33:07.925+09:00愛の終わりすべてがすべて<br />
ながれて今<br />
私には孤独と自分のお部屋があります<br />
<br />
貴方の声すら昼間のネオン街にさらわれた<br />
私はたったひとりで<br />
今を愛し<br />
ここに呼吸している<br />
<br />
あれは秋風<br />
季節がやってくると<br />
この胸はうるおいを生みだすの<br />
人恋しさに似た<br />
<br />
同じ傷と<br />
同じいたみで愛と呼んでいたつながりを<br />
紐解いて<br />
あなたもわたしも<br />
雨の中歩き出す<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-42580559729476657512016-06-25T20:16:00.000+09:002016-06-25T20:24:24.128+09:00転機新しい世界が見える夏<br />
過ぎた時の中で<br />
後ろめたい「ほんとう」は風に流れた<br />
<br />
何ものでもない私が歌ううた<br />
まだまだ今からがスタート<br />
<br />
<br />
<br />
<br />
<a href="http://setsuko-chiba.amsstudio.jp/sp/profile_setsuko_chiba.html"></a>赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-70440560647887120782016-06-25T17:36:00.002+09:002016-06-25T17:36:36.561+09:00空静寂と空白のさみしさ<br />
二人の間の<br />
涼しさが寒気に感じられる夜明け前<br />
<br />
空、からしか生まれないし<br />
空、でいいのだ ここから言葉を吐けば<br />
<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-47276983515364580892016-06-25T17:32:00.002+09:002016-06-25T17:32:23.409+09:00黒髪アメリカで売り出す日本人の髪の色は真っ黒<br />
巷で<br />
夫が外国人で<br />
奥さんが髪を染めているのを見たことがない<br />
よもや<br />
黒髪ロング率は半数を超えている<br />
日本人は外国人の目線を気にしすぎだ<br />
<br />
今の若者が黒髪なのも<br />
アイドル、メディア戦略でしょ?<br />
昔は茶髪にルーズソックス、ギャル文化で<br />
その真面目さとは違う黒髪でしょ赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-39482010015537750892016-06-24T22:40:00.004+09:002016-06-24T22:40:37.464+09:00白い箱目的はなんですか<br />
母の気持ちを<br />
少しでも痛めつけることが目的ですか<br />
<br />
皆は意識もせず<br />
母はその母に、その母はそのまた母から<br />
愛と憎しみを携えられ<br />
子にそのまま受け渡される<br />
<br />
自然とは両局面をもち<br />
命の誕生に笑いも怒りもしている<br />
愛しても恨んでもいる<br />
内臓損傷され<br />
輝く子は我がものではないという<br />
理不尽さがいやなの?<br />
<br />
明らかにしなくて良い詩は<br />
虚構と美しさがあればよく<br />
ある種の同情票が<br />
ある種のこれしかできないんだろうな<br />
よくやった、みたいな<br />
自尊心を満たすための偽善が<br />
賞を与えるのだろうか<br />
<br />
苦しみを苦しみと言える自由<br />
静かな世界をきく<br />
<br />
そこには精神だけがあり<br />
侮辱される仲間や医療や世間や制度<br />
傷ついた重たい<br />
肉体や心がない詩は…<br />
<br />
<br />
かたや出産に悶え苦しむ作家の話<br />
生はそんなに<br />
難しくて醜いことなんだろうか<br />
<br />
生の根源の悲しみに<br />
もっていかないで、悲しくなるだけだろう<br />
辛くなるだけだろう<br />
<br />
だまされないで<br />
何かを根拠にわかる、だけの人たちに<br />
あなたのそんげんを与えないで<br />
<br />
叔母と<br />
「生き」るため葬った白い箱<br />
痛い、痛い<br />
返り討ちにあう ガラスの破片<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-65334209994983947752016-06-24T22:24:00.002+09:002016-06-24T22:28:43.414+09:00食事前のトイレああもうこれで逃げられない<br />
父のいる戦場<br />
食卓へとつかなければならない<br />
<br />
尿意というのは<br />
いつまでも<br />
どこで終えるかなんて<br />
普段は意識もしないからわからないけど<br />
できるならこのトイレから出たくないけれど<br />
数分のうち<br />
できれば一二分で出なければならないわたしは<br />
無理やりこれで終わり、にするため<br />
<br />
なるべく緊張をとき(緊張していて食卓に戻ったのち尿意を感じることは<br />
食事中に席を立つことは許されないために絶対にできないこと)<br />
<br />
おしりをかいてみたり(おしり側に触ると尿が出そうになるところがある)<br />
<br />
最後、って人体に最後なんてないのはわかっているけれどなるべく最後まで出るまで<br />
最後のけじめとして<br />
お腹を3回叩いて尿を出す<br />
<br />
3回になったのは<br />
昔どこかで日本人は3が好きとか3が落ち着くとか聞いたし<br />
そうこうしているうちに時間が経ち<br />
ああ待たせては悪い<br />
家の食卓では母がまっている<br />
家族皆の食事が時間通り始まり終われと待ち構えている<br />
しかしこれが私の編み出したトイレの一番短いバージョンなのだ<br />
<br />
昔は祖母に教えてもらった除霊の仕方<br />
それは呪文だとか長いので<br />
だんだんげっぷが出てきたり体に異常をきたすので<br />
最後の左、右、左の順で肩に息を吹きかけるおはらいだけをやっている<br />
<br />
あとはふた粒、み粒のむ<br />
カロリーを抑える錠剤<br />
それは健康食品なのだけれどばれないようにいつもポケットにいれて<br />
(だから服には必ずポケットがいる)<br />
ポケットの中に小さな口つきのビニルを入れて<br />
その中に錠剤を入れてポケットが膨らまないように注意して<br />
その準備を食事前にうっかり忘れたことなんて一度もなかった<br />
<br />
外食の際はトイレで<br />
トイレの水は手洗いの水さえ汚いのに<br />
その汚さよりカロリーを摂るのが怖くて<br />
その水を手ですくってのんだ<br />
まさか飲食代を払ってくれる<br />
親の前でお店の水で飲むわけにもいかずだから外食時は<br />
食べる前に錠剤を飲むのが苦痛だった赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-9580045635399052772016-06-24T15:14:00.001+09:002016-06-24T20:52:06.431+09:00パン屋騒動迎えにゆくよ、優しい声がした<br />
だから駆け出したのに<br />
次の瞬間、近隣のビルの工事音が雨の中<br />
鳴り響いた<br />
怖くなって近くのパン屋に入った<br />
<br />
お気に入りのメロンパン<br />
やはりパン屋のパンはちがう、と<br />
本当は食パンが食べたかったけど<br />
外で食パンを食べてる女は<br />
戦時中でもあるまいしどうかと思われるからやめて<br />
ならせめて<br />
家に持ち帰る、ということができればいいのに<br />
匂いがする<br />
生きてる、食べ物を部屋に置けないわたしは<br />
それは誘惑の量なのだけれど<br />
早く食べなきゃ、<br />
劣化がわかりやすいものはこちらが<br />
気を遣い過ぎて落ち着かないから<br />
<br />
添加物もりもりのパンは<br />
美味しさにも健康さにも欠けるけど<br />
密封されていてわたしを急かさない点で<br />
いちいち香り高いパン屋で<br />
迷ったり選んだりして買う必要がない点もよく<br />
無機質なコンビニのパンしか<br />
部屋には持ち込めないのであるが<br />
<br />
お気に入りのパン<br />
たとえば今日の体調はこういうパンを<br />
味を、今日は新作を、とかいう風に臨機応変には<br />
変えられない<br />
変えるのが怖いためにもう好きなものはこれ、って<br />
ほぼ信条みたいになっている好き、な<br />
お気に入りのパンを買うため<br />
列に並ぶと<br />
皆割とトレイから溢れるほどいろんなパンを買っていて<br />
きっと家族で分けるのだろうけと<br />
誘惑されるがまま<br />
あれだけの量を買えたらどんなに気持ちよかろう<br />
主婦の特権だなとか思いつつ<br />
列に並ぶ辛さをごまかす<br />
<br />
自分タイミングで食べられない<br />
もどかしさを感じながらも社会のきまりで<br />
大人しく並んでレジに向かう<br />
<br />
お金を取り出す<br />
そのとき<br />
いく人かの手に渡り汚れた小銭を<br />
潔癖症のわたしは取り出さなくてはならない<br />
<br />
財布のマジックで<br />
財布にはその毒を封じ込める力があるのだと<br />
いつからか信じていて<br />
根拠もないけど信じないと生きていけないので<br />
そうしているだけなのだがその本当はただの黒い財布から<br />
小銭を取り出し<br />
<br />
今日のお姉さんは<br />
無愛想でもいい、攻撃的でなければ<br />
話しかけられなければとおもい<br />
お釣りのやりとりすらこわいから<br />
なるべく時間や厄介が増えないように<br />
後ろも並んでいるし<br />
金額にぴったりの小銭を差し出す<br />
<br />
端っこの席を探す<br />
端、端<br />
トイレが隣でもいいから端、端っこ<br />
むしろ儀式的に食べる前はトイレと手洗いを<br />
どんなに困難でも課しているため望むところだと<br />
思いながら席に座る<br />
<br />
荷物は多い<br />
人に言われたよ、どこ行くのって<br />
よく言われるよ、旅行でも行くのって<br />
だから席は2ついる<br />
都会にいてもそれは死守させてもらっている<br />
ごめんなさい<br />
どうしても無理なときは気があれて店から飛び出す<br />
<br />
さて、やっと<br />
メロンパン<br />
女らしく。<br />
女らしさの記号だから安心する。<br />
やわらかいし<br />
誰がどう見たって男性的、な食べ物ではないし<br />
<br />
さっき店員がいれたビニルから取り出し<br />
サクサクさの皮がビニルとの接触で<br />
ビタっとしていないか確かめながら頬張る<br />
その瞬間<br />
自分から<br />
乙女成分が満タンになって放出される<br />
心躍り<br />
そのレベルはシェイクシェイクくらい心躍りながらも<br />
無表情で食し終わる<br />
<br />
どうしてお腹いっぱいになっちゃうんだろう<br />
あの感激をもう一度手にしたいと<br />
二つ目のパンを頬張っても<br />
もうあの一つ目のパンの味はしないとわかっている<br />
<br />
あれは12時間の飢餓と排便後のスッキリと<br />
幾多の試練を超えて、の一口目だ<br />
仕事も人と会う予定もない<br />
昼の一口目、のごはんだから<br />
久しぶりのあのパンだからおいしかった<br />
<br />
慣れた舌<br />
見えないけれど幾分か埋まったお腹<br />
後何百円足して<br />
また人ごみに並んで<br />
買う手間、同じ形状ではないし<br />
さっきより幾分か冷めたパンを<br />
また一度目の感激を味わいたくて欲するなんて<br />
わかっていながらアホらしいし<br />
<br />
時は<br />
タイミングは<br />
全てがあわさるタイミングはもう<br />
つくりだせない<br />
明日、にしか<br />
最速でも明日、にしか<br />
それを今すぐ味わいたいなんて安直で<br />
<br />
妥協しながら少しおちた美味しさをまた手間をかけて手にするか<br />
そのときにはまたこの店の混雑振りもどうなっているかわからないし<br />
そもそもカバンに貴重品をいれながら席を立つのもどうかと思うし<br />
そんなスリルを<br />
そこまでわかっていながら<br />
金と時間の無駄をかけるのか、ああでもまだお腹が<br />
何かが満たされないと<br />
この場を離れるかで迷ってしまう<br />
<br />
外は土砂降り<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-45217586967240960002016-06-24T14:23:00.001+09:002016-06-24T15:26:15.470+09:00ベル時間が来たら<br />
鍋の中身は沸騰する<br />
目覚まし時計が鳴る<br />
お風呂の湯が満杯になる<br />
洗濯機が回り終える<br />
<br />
わかってる<br />
むしろこっちが意図してはじめて<br />
機械とか現象は<br />
当たり前の法則で起きてくれているのに<br />
そのタイミングに合わせることすら疲れるんだ赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-34642791337885474702016-06-24T14:19:00.001+09:002016-06-24T15:26:37.776+09:00待って今日はどんよりとした曇り<br />
夜明け前<br />
ベットの脇から汗みたいな飾りみたいな<br />
水のかたまり、ガラスみたいにキラキラした<br />
雫がしたたりおちていて<br />
ってそんな気がして<br />
起き上がっていつもの紅茶をつくるんだけど<br />
それどころじゃなくって<br />
<br />
走る衝動をなくしてしまった<br />
オトナになった自分<br />
それは言い訳だよって呟いた<br />
<br />
お気に入りの本を読み終えてしまった<br />
こんなにたくさんの本が<br />
ありあまるほど溢れかえっているのに<br />
その中で選んで<br />
お気に入り、なんて見つけて<br />
またそんな偶然に出会うことの希望が少なすぎて<br />
虚しくなるよ<br />
<br />
<br />
<a href="https://www.amazon.co.jp/あこがれ-川上-未映子/dp/4103256249"></a>赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-64910079780614622042016-06-23T18:00:00.000+09:002016-06-23T18:00:01.303+09:00みどり緑色の壁なんです<br />
それでもそこからミミズが顔をのぞかせるような<br />
昔懐かしい<br />
愛着あるビルなんですお願いです<br />
これもまた廃墟にしないで<br />
雨の夜にまで工事で壊したりしないでください<br />
<br />
私ののどは未だあなたの名前を呼べません<br />
潤わないのど<br />
渇きを潤す水がこの街のどこにも見つけられません<br />
辛いフードを選んで<br />
わざわざ乾かしてたらふく含むミネラルウォーターくらいでしょうか<br />
<br />
あなたを呼びたい<br />
あなたをさわりたい<br />
どこにいけばこの世界は開けてくれますか<br />
ずっとずっと暗闇をてさぐり<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-90368262761308202422016-06-13T19:22:00.001+09:002016-06-13T19:22:49.845+09:00夕食日が沈むころ<br />
私の腹が栄養脂肪で満たされていく<br />
もう眠るだけだというのに<br />
そうカロリーを消費できない夜に食べる、<br />
人間の習慣である夕食<br />
絶対<br />
、絶対<br />
風呂トイレベッドだけではひもじくて<br />
夜は私を解放しないのに<br />
重たく内臓に敷き詰められる夕食<br />
色とりどりに<br />
肉や魚や<br />
百姓の魂がねじ込まれているような<br />
重い、重い米粒を<br />
いれる<br />
いれなくてはいけない<br />
痩せたいのに蓄えなければならない<br />
日本人は<br />
この習慣を持ちながらダイエット広告を<br />
そこら中のメディアを使って流布し続けている<br />
お偉いさんの課税じゃあるまいし<br />
無視すればいいけど<br />
選挙よりもたくましく人々を洗脳し続けるからわたしは<br />
こんな国が大嫌い赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-28470082145123440412016-06-13T19:17:00.002+09:002016-06-13T19:17:17.195+09:00マドレーヌの誘惑マドレーヌの銀紙はしっかりしていて<br />
それ自体は苦くて<br />
けれどその銀紙に固定されたふわふわ<br />
それは黄色くて甘い夢の象徴<br />
ふわふわ<br />
ずっと子供のままでいられるような<br />
囲われて安全な朝から夜までを送れそうな夢に似た甘さを<br />
しっかり、それはしっかりと支えてくれる<br />
金属アレルギーであり、歯が丈夫でない私にとって苦痛の銀紙<br />
<br />
注意深くそれを避けて<br />
ほおばるたび<br />
お母さんに抱かれているような<br />
幼いままの心が満たされるような<br />
そんな幻想に唾液が応えるように分泌される<br />
デコレーションには母様の好きなナッツと<br />
歯ざわりが心地よいザラメが塗布してある<br />
あの丘に<br />
よじのぼり、しがみつき、また味わいたいマドレーヌ赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-46551886020566087322016-06-09T20:07:00.002+09:002016-06-09T20:07:37.222+09:00一滴私は本当に一人になってしまった<br />
あの人の名をうねるほど 心で呼び続けた<br />
<br />
しばらく空っぽの心を抱いた<br />
わたしは確実に何かを失った<br />
それを感じることを恐れ<br />
人に紛れ、空気に合わせ、街に溶け込んできた<br />
<br />
何かの思想にしがみつき<br />
誰かの言葉を自分に染み込ませようとした<br />
<br />
障子の隙間から<br />
竜巻のような風が吹き込み<br />
私の子をさらってしまった<br />
夜風に揺れる植物は それでも太陽目指し進んでいる<br />
わたしは<br />
それをぷつりと途切らせてしまったのだ<br />
<br />
床から静寂という冷えが<br />
体に這い上がってまとわりついてくる<br />
孤独を吐き出すごとに わたしは心を取り戻していった<br />
深い眠りについた<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-4750431111110340342016-06-09T20:04:00.000+09:002016-06-09T20:04:05.474+09:00葛藤いのちは<br />
私を、汚しました<br />
私の中を暴れまわり <br />
機械音 都会のビル風 季節ない街<br />
<br />
いのちは<br />
あたらしいいのちは<br />
私を殺します<br />
私を殺そうとしています<br />
<br />
のっとる体<br />
のっとられる体<br />
私の中を侵略争いの日々<br />
<br />
私は唾液を吐きました<br />
胎児は吐けません<br />
私は古い土地を訪ねました<br />
郷土料理 故郷の人の顔 錆びた看板<br />
思い出が苦しく胸に詰まりました<br />
<br />
吐き出したい気持ちは<br />
ただただ生命だけでした<br />
<br />
戦いは続きます<br />
侵略される側である<br />
私の意図も意思も天にあり<br />
今ここの何処にもありません<br />
<br />
喉が渇き<br />
違うものの空腹がします<br />
違うものの眠気がします<br />
死にたいです<br />
<br />
生き死にが混ざる体内<br />
わたしは吐くものを<br />
吐かないもので押し込め<br />
強い混乱に力なくします<br />
<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-51722217837026054782016-06-09T19:51:00.001+09:002016-06-09T19:53:29.827+09:00罪検診がある<br />
同じ病院で<br />
<br />
あした、あなたに会いに行く<br />
失恋に似て<br />
あきらめが悪いわたしは<br />
病院に行けば赤ちゃんに会えるような気がして<br />
浮き足立つ<br />
殺しておいて<br />
<br />
あの人形だってそうじゃない<br />
親戚の子だってそうじゃない<br />
あの子とは違う<br />
<br />
公園で親に見守られ騒いでいる子供たち<br />
私はこの五月の若葉のゆらめきを<br />
見せてあげられなかった<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0tag:blogger.com,1999:blog-9091095058359247877.post-11007520050890047812016-06-09T19:32:00.000+09:002016-06-09T19:32:10.059+09:00中絶手術鮮明に覚えている、あの暗闇と<br />
メタルのオペ室での出来事<br />
私が未来を歩くことさえ遮るような強い力で<br />
私の肉体はえぐられた<br />
<br />
堅くて痛い台の上で<br />
半裸にされた私の肉体は<br />
実験台のように幾人にも眺められ<br />
羞恥の限界を超えた行為によって乱された<br />
<br />
金属が私の柔らかい肉体を<br />
生きている子宮をひらき<br />
暖かい壁を破る<br />
かきだされる命は<br />
そこで機械音とともに終わらされる<br />
<br />
捨て去られたのだろうか<br />
私の赤ちゃん<br />
泣いてはいないだろうか<br />
この世のどこかで<br />
ごめんね、ごめんね<br />
<br />
私の肌についた傷より<br />
私のいのちを傷つけられた傷が<br />
胸の中に黒く拡がっている<br />
それがいかにも誰かの所為ならばやり過ごせよう<br />
<br />
嗚呼<br />
嗚呼<br />
この日の曇天の空は忘れまい<br />
星が降ろうが<br />
私の心臓を打つ矢にしか見えない<br />
赤月るいhttp://www.blogger.com/profile/02306280892401010875noreply@blogger.com0